こんにちは!ゆきみん(@yukimin_jp)です。
「ゆきみんオススメ本」記事では、これまで私が読んできた本の中で、忘れられない強烈な作品、何度も読み返している作品を1つずつ紹介していきます。
皆さんにとって大切な一冊になれば、とても嬉しいです!
【正義と微笑】悩みが尽きない大人に読んでほしい。太宰治が書く明るい文章
ゆきみんオススメ本第一回は、太宰治「正義と微笑」。
日本文学の中で、私が一番好きな作品です。
これまで何十回と読み、音読までするくらい好きです。
(言葉の運び方も滑らかな文体で、つい声に出して読みたくなるんです)
太宰治といえば「人間失格」や「斜陽」が有名。
「正義と微笑」というタイトル自体、初めて見る方も少なくないと思います。
※ちなみに「微笑」は「びしょう」と読みます。
かなり短い作品で、文庫版では新潮文庫の「パンドラの匣」に収録されています。
「正義と微笑」あらすじ
「正義と微笑」は、とある少年の葛藤が日記形式で綴られている作品です。
8歳のときに実業家・政治家の父を亡くし、現在は病気の母と結婚を控えた姉、帝大生の兄と暮らす少年。
16歳から17歳までの多感な時期の日々が書かれています。
「微笑もて正義を為せ!」というモットーを掲げ、憤りや悩みにぶつかりながらも前に進んでいく少年。
太宰治といえば、とても暗くて陰鬱な作品を書く作家というイメージが強いかもしれませんが、この作品は真逆。
作品全体を通して、突き抜けるような明るさがあります。
暗さから出てくる明るさはこんなにも強烈なのか!と、驚かされますよ。
何度も救われた、作品中で最も好きな文章
「正義と微笑」の中で私が一番好きな文章は、作品の最後の日の日記に書かれています。
まじめに努力して行くだけだ。これからは、単純に、正直に行動しよう。知らない事は、知らないと言おう。出来ない事は、出来ないと言おう。思わせ振りを捨てたならば、人生は、意外にも平坦なところらしい。磐の上に、小さい家を築こう。
これまでこの文章に何度も救われましたし、私がモットーにしている言葉でもあります。
散々悩んだり打ちひしがれたりした少年が、最後に導いた結論。
作品を最初から読んだ上でこの文章を読むと、自然と涙が出てきます。
悩みが尽きない社会人にこそ読んでほしい作品
私がこの作品を初めて読んだのは大学生の頃でしたが、特に読み込んだのは社会人になってからでした。
会社で働き始め、右も左も分からず、周りと比べては落ち込むばかりの日々。
分からないことを分からないというだけでも、恥ずかしさと恐怖でいっぱいでした。
毎日同じようなことで悩み、一体いつまでこんな日々が続くんだろう、と考えてばかり。
そんな時、この作品を読み返して大切なことに気付かされたんです。
「そうだ、人生はそこまで複雑に考えなくてもいいんだ」と。
もっと素直に、自分がこうだと思うように、単純に、正直に、生きていけばいいんだ、と。
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残念ながら「正義と微笑」はないのですが、有名な日本文学をはじめ、人気の実用書やベストセラー作家の作品がかなり揃っています。
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