こんにちは、ゆきみん(@yukimin_jp)です。
ポーランドで暮らし始めて、およそ半年が経ちました。
この記事では私の最近の食生活や、食に対する考え方について書いていきたいと思います。
雑記ブログとしてお楽しみいただければ幸いです!
ポーランド生活はポーランド料理ばかり?
この半年間、いわゆるポーランド料理もひと通り食べてきました。
日本人にとってはなかなか馴染みのないポーランド料理。
ですが、これまで訪れたどの国と比べても、日本人の口に合うものが多いと感じます。
野菜や果物を豊富に使った料理はとてもバラエティに富んでいます。
調味料にはハーブやスパイスをたっぷり使ったり、自然の旨味をシンプルに味わう料理だったり。
例えばこちらは「コトレット(カツレツ)」。
薄ーくのばした豚肉をカツにしたものです。
日本のトンカツはもちろん、オーストリア名物のシュニッツェルより、もっともっと薄くてクリスピー。
最初は「ヨーロッパには日本のように薄切り肉が売っていないのに、カツレツなんてどうやって作るの?」と疑問に思ったのですが、作り方はこう。
ある程度まで薄くスライスされた豚肉を買ってきて、肉を叩く道具(ハンマー)を使ってさらに薄くするんです。
近所の家からバンバンバン!と音が聞こえると、「今日の夕飯はコトレットなのね〜」という感じで、ポーランドでは頻繁に聞く音でもあります。
そしてポーランド料理名物といえばこちらの「ピエロギ」。
こういう「タネを生地で包んだ料理」って、どの国にも必ずあるような気がします。
日本の餃子やロシアのペリメニが思い浮かびますね。
ピエロギは日本の餃子よりももっと生地が分厚く、大きさも2倍ほどあります。
餃子と同じく、茹でても焼いてもOK。
個人的には焼きピエロギの方が香ばしくて好きです。
もちろん日本人が和食だけ食べるのではないのと同じく、ポーランド人もポーランド料理しか食べないわけではありません。

これはズッキーニやパプリカなどの野菜、鶏肉を串にさし、オーブンで焼いたもの。
味付けはハーブと塩のみのシンプルな料理です。
ポーランド料理についてもっと詳しく知るなら、こちらの本がおすすめ!
数あるポーランド関連の本の中でも盛りだくさんな内容で、ガイドブックだけではなく読み物として楽しめる一冊です。
ポーランドで日本料理を作るのは難しくない
言うまでもなく、ポーランドで生活しているからといって、毎日ポーランド料理を食べているわけではありません。
日本料理がある程度浸透しているポーランドでは、少し大きめのスーパーに行くと割と簡単に味噌や日本のお米が手に入りますし、日本食のネットショップもあります。
「日本食を食べるためには日本から宅急便で送ってもらわないと…!」
というほど過酷な状況ではないので、しめじと豆腐入りの味噌汁なんかは毎日飲んでいます。
竹の子の缶詰も売っているので、人参と一緒に炊いて炊き込みご飯に。
奥はナスとピーマンの味噌炒めです。

こんな感じで和食とポーランド料理を一緒に食べることも最近増えてきました。

この日はナスとほうれん草の味噌汁&きのこと豆、ほうれん草のカシャ(蕎麦の実)です。
ポーランドに来てお肉を買わなくなりました
そしてここ1ヶ月くらいでガラリと変わったのが、お肉を食べなくなったことです。
理由は様々あるのですが、その1つが毎日のように行くスーパー。
ポーランドのスーパーの精肉コーナーには、ほぼそのままの形が残った状態のお肉がズラリと並んでいます。
日本のように姿形が想像できないところまでカットされ、綺麗にパッケージされたお肉も、もちろんあるといえばあります。
ただ地元の方はより新鮮なお肉を求め、ウィンドウに列をなしているところをよく見ます。
パッケージのお肉もこの横で売られているので、嫌でも目に入るんですよね。
動物の命をいただいていることを改めて実感する機会が増え、そして正直、この現実を目にするのに気が引けてしまい、自然とスーパーでお肉を買うことがなくなりました。
また、ポーランドにはヴィーガンのレストランがたくさんあります。
すべてがヴィーガンのレストランではないにしても、ヴィーガン仕様のメニューやケーキが必ずと言っていいほどあるんです。
例えばワルシャワには、動物性食品を一切使わないヴィーガンラーメンのお店が2店舗も。

ヴィーガンを少し取り入れた今の食生活について
現在、私はヴィーガンの考え方を元に、下記の考え方で食生活を送っています。
- 食べる必要がないなら、わざわざ命をいただく必要はない
- 既に目の前に用意していただいたものは断らない
- 生産過程が分かり、納得がいくなら食べる
いわゆる完全なヴィーガンではなく、自分なりにカスタマイズした結果です。
食べる必要がないなら、わざわざ命をいただく必要はない
しばらくお肉なしの生活をしてみたところ、お肉を食べないと体調が悪くなるとか、気力が全く湧かないとか、そういう困り事はなかったんですね。
幸いお肉を口にしなくても元気でいられる体質だということが分かり(むしろ食べない方が体調がいいと感じます)、「それならば、別にわざわざお肉を食べる必要ないのでは」というシンプルな考えにたどり着きました。
どうしても食に困って、目の前を歩いている鶏を自分の手で絞めないと死んでしまうと言う状況であれば話は別ですが…。
それをする勇気もなく、どこかの誰かにより、代わりに絞めてもらった命をわざわざいただく必要はないよな、と(もちろん機械によるものであっても)。
どうしてもお肉的なものが食べたくなったら、大豆ミートなるものを使ったり。
特別おしゃれなスーパーに行かなくても、ポーランドのスーパーではヴィーガンコーナーが設けられていることが多く、こうしたものを手に入れるのはそこまで難しくありません。
こちらはソイミートをナスとパプリカと一緒に炒めたものです。
(ナス食べすぎだな)

既に目の前に用意していただいたものは断らない
たとえ動物性のものであっても、人様からいただいたものは断りません。
様々なヴィーガンの方のライフスタイルを、知人やネットを通じて拝見し、自分にしっくりくるような取り入れ方をしたいと思った結果、「ありとあらゆる動物性のものは断固拒否」という考え方は少し合わないと思ったんですね。
例えば、招待されたおうちで動物性のものが出てきたら?

これは「ロスウ」というポーランド料理。
コンソメスープに短く折ったパスタを入れていただくスープで、軽食として食べられることが多い料理です。
コンソメスープが入っているので思いっきり動物性の食事ですが、すべて美味しくいただきました。
当然私がこのスープを拒否したところで動物の命が救われるわけではないし、拒否すればむしろ命が無駄になってしまう。
何より作ってくれた方に悪気はありませんし、その方がヴィーガンでないことを否定するのは絶対に嫌なんです。
ヴィーガンというのは一つの考え方であり、誰かに強制するものではないからこそ、こうした場面で断るのは少し違うなあと思います。
「口にするだけで動物が殺されているシーンが頭に浮かんで…」というのであれば別ですが…。
また、同じくポーランドで暮らしている日本人の方から日本食をおすそ分けしていただくこともあります。

ダシを基調とする日本食には、動物性の油や干し魚由来のエキスが含まれていることが少なくありません。
しかし貴重な日本食を分けてくださるなんて涙が出るほど嬉しく、もちろんありがたくいただきます。
ポーランド人の方に日本食のリクエストをいただくことも少なくないので、こうした貴重ないただきものはチマチマと大切に使っています。
(チマチマし過ぎて、いつも使うのが消費期限ギリギリになってしまう。笑)
生産過程が分かり、納得がいくなら食べる
これもヴィーガンの定義とは外れますが、生産過程が分かり、それに納得がいくなら、動物性のものであっても口にしたいと思っています。
例えばこちらの蜂蜜。
蜂蜜も動物の労働を搾取していることになるので、いわゆるヴィーガンなら一切口にしないものです。
ですが、この蜂蜜は友達の紹介で、とある養蜂場の方から直接購入させていただいたもの。
その養蜂場の飼育環境や生産過程まで詳しく教わり、納得の上で購入しました。
大げさではなく、これまでの人生で一番美味しい蜂蜜。
毎日食べてるのに毎日感動しています。笑
また、時々ですが卵も食べています。
もちろんスーパーでは買いませんが、これまた友達の親戚のおうちで大切に育てられている鶏が産んだ卵をおすそ分けしてもらったもの。
スーパーで買う「オーガニック&BIO」の卵よりもかなり濃厚で美味しい卵です。
ヴィーガンを取り入れる理由は人それぞれですよね。
「動物がかわいそう」
「命を搾取したくない」
「健康上の理由から」
などなど。
私の場合は、「生産過程すら想像もできない、他人まかせの命をいただくことが問題」だと思ったので、生産過程が分かり納得がいくなら、いただいても問題ないと考えています。
豊かに生きるために、答えのない問題を考える

その動画主さんはお腹の中に赤ちゃんがいるのですが、コメント欄には
「まさか子どもにもお肉を食べさせないつもりですか?」
「子どもにも選択の自由があるのに!」
といった趣旨のものがたくさん。
自分と異なる立場で物事を考えてみたことが、残念ながら一度もなさそうです。
そうした問題を「めんどくさい、煩わしい」と言って考えない人は、どこまでも誰かを批判することしかできません。
豊かに生きものていくためには欠かせないことだと思います。