こんにちは!ゆきみん(@yukimin_jp)です。
「ゆきみんオススメ本」記事では、これまで私が読んできた本の中で、忘れられない強烈な作品、何度も読み返している作品を1つずつ紹介していきます。
皆さんにとって大切な一冊になれば、とても嬉しいです!
第一回はこちら。
第二回はこちら。
【暇と退屈の倫理学】ドン底まで悩んだ私を救ってくれた、前向きな哲学本
ゆきみんオススメ本第三回は、國分功一郎「暇と退屈の倫理学」。
仕事のことでドン底まで悩んでいたとき、会社の先輩に教えていただいた本です。
『私たちが日常の仕事の奴隷になるのは、「なんとなく退屈だ」という深い退屈から逃げるためだ。』
『消費社会では退屈と消費が相互依存している。終わらない消費は退屈を紛らすためのものだが、同時に退屈を作り出す。退屈は消費を促し、消費は退屈を生む。ここには暇が入り込む余地はない。』
(本文より引用)
日々の暮らしの中で見過ごしがちな「退屈の苦しさ」に向き合い、読者に問いかけながら議論を進めていきます。
もちろんこうした考察自体とても興味深く面白いのですが、読んでいるうちに自分の悩みがものすごく小さなことだと思えてくるのも、この本を推したいポイント。
「暇と退屈の倫理学」というタイトルですが、暇で仕方ない人というよりは、むしろ多くの悩みを抱え、追い込まれている人にこそオススメしたい本です。
この本に出会って新しい視点が一つ増え、かなり自分の状況を客観的に見られるようになった気がします。
巷には
「悩みを解決する方法」
「落ち込んだら読む本」
といった解決系の本がたくさんあります。
が、そうした本を何冊も読むよりも、こうしたガッツリ系の本を一冊読み込んでおく方が、今後様々な壁が立ちはだかったときに心強いのではないでしょうか。
好奇心が掻き立てられ、最後まで一気読みしてしまう面白さ
「わたしたちはパンだけでなく、バラも求めよう。生きることはバラで飾られねばならない」
(ウィリアム・モリス)
著者の國分さんは、この言葉を正面から受け止め、現在と未来に生かすための思考を深めていきます。
本書では有名な哲学者の考えも踏まえつつ、著者の思考過程が平易な言葉と、分かりやすい例えを用いて丁寧に書かれています。
硬い内容が苦手な方でも、引っかかることなく最後まで読み進められるでしょう。